ビジネスマナー講習に参加する上で外さない服装とは?男女別に徹底解説!
ビジネスマナー講習と聞くと…堅苦しい、厳しい、きちんとしないといけない、というイメージでちょっと肩に力が入ってしまうかもしれません。どんな服装で行けばよいのか…これもまた悩みますね。
「ビジネス」がポイントです。
今回は、マナー講習に参加するときの服装を選ぶセンスや選択基準を考えてみましょう。
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・服装を決める基準
・対面講習に適した服装
・オンライン講習に適した服装
〇【男性編】ビジネスマナー講習に理想的なオフィスカジュアルについて
〇【女性編】ビジネスマナー講習に理想的なオフィスカジュアルについて
・【男性編】身だしなみのポイント
・【女性編】身だしなみのポイント
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タイプ別・ビジネスマナー講習に適した服装とは
服装を決める基準
「TPOをわきまえて~」とよく聞きますね。T=時間、P=場所、O=場合を意味します。
仕事にかかわらず、何かをするとき、時間、場所、場合にふさわしいようにと考えるときの一つの基準です。
服装を決めるときも一つの基準になります。
「場合」の基準は、フォーマル・ビジネス・カジュアルと大きく3つに分かれます。ビジネスマナー講習に参加するときは、あくまでも「ビジネス」の場合です。
フォーマルと勘違いしている方、またフォーマルとビジネス、ビジネスとカジュアルの違いが分かっていない方が、「残念な服装」になっているかもしれません。
「残念な服装」とは、「えっ、何で今日その格好で来たの?」と思われるような身なりです。
では、TPOに合っていないとはどういうことでしょうか。
フォーマルとは慶弔の場合です。服装も開催のT(時間:午前・午後・夜)、P(場所:ホテル・レストラン・会館・自宅等)に合わせ、アクセサリーを必ず付けます。靴もハイヒール(女性)やひも付きの革靴(男性)等、ふさわしいマナーがあります。
ビジネスマナー講習は「ビジネス」上の仕事やお客様との応対等のマナーを学ぶものなので、フォーマルの場ではありません。
ビジネスマナー講習の中でもお客様接待の場を想定し、特別なお店でのテーブルマナ講習やフォーマルマナーを含む場合には、必ずその連絡(ドレスコード)があります。
一般的なビジネスマナー講習では、スーツが基本です。アクセサリーは付ける必要はなく、靴もビジネス用のシューズ、パンプスです。
反対に、ビジネスとカジュアルの違いが分かっていないのは、遊びに行くような服装で個人的なおしゃれをアピールしているように見える服装の方です。
おしゃれは自分の好みを優先し、主観的な自己アピールを意識します。
身だしなみは自分が関わる相手(お客様や会社の人)に不快感を与えないように、さわやかに見え、仕事の能率が上がる機能性も考えた服装を基本にしたうえで、仕事内容に応じて好感を持たれ、自身や会社のイメージアップにつながることを意識したものです。
対面講習に適した服装
服装選びのもう一つの基準は、どこで何をするのか、という目的。アウトドア活動やスポーツには、それにふさわしいウェアがありますね。動きやすい、通気性が良い等、目的によってふさわしい機能性が備わっています。
ビジネスマナー講習は座学だけでなく、ほとんどの場合お辞儀や電話応対、来客応対のロールプレイングを経験しながら身に付けることが多いので、ストレッチ素材のスーツ、デザインにもゆとりがあり動きやすい服装がふさわしいでしょう。
オンライン講習に適した服装
ウィズコロナ時代では、ビジネスマナー講習といえどもオンライン講座が多くなってきています。無理やり在宅勤務になった昨年は、上半身だけスーツを着て、下がジャージのままで、うっかり映ってしまったという失敗談がありましたが、最近ではその辺はわきまえていますね。
それは、オンラインに慣れてきて服装にも気を遣う余裕ができたからでしょう。オンラインだからと気を抜かず、服装は基本的に対面と同じように考えましょう。
しかし、オンラインでの講習はずっと前を向いている姿勢が長時間続く傾向がありますので、挨拶のときには上着を着る、許可を得れば上着を脱いでもよいと思います。
【男性編】ビジネスマナー講習に理想的なオフィスカジュアル
ウィズコロナでは換気が重要かつ優先ですので、快適な室温を保つことが難しい場合があります。クールビズやウォームビズも認められていますので、その辺りは臨機応変に対応すればよいでしょう。
スーツを着ない職場の方もいらっしゃるでしょう。しかし、ビジネスマナー講習は「学びの場」として「改まった場」です。遊びの場に適したカジュアルがふさわしいはずはありません。
オフィスカジュアルとは、ビジネスカジュアルと同じで、ビジネスとカジュアルの間くらいの基準です。
とはいえ、基準の幅は広く、業種によっても違いますので、下記を一般的な基準として参考にしてください。
ビジネススーツを基本に。色は一般的にビジネスにふさわしいものであればよいでしょう。
紺系、グレー系が無難なところです。
ネクタイは基本着用ですが、臨機応変に。ネクタイをするかしないか、より、どのような色、生地、模様のものかでビジネスセンスが伺われます。色はビビッドなものでなければ、明るい色でもよいでしょう。
サテンのように光沢のある生地はフォーマル用です。反対にニット素材はカジュアル向きです。花柄やアートな模様はカジュアル向きになるので、ビジネスマナー講習にはふさわしいとは言えません。
カッターシャツも襟(えり)のデザインがいろいろ工夫されておしゃれになっているので、それはオフィスカジュアルとしてよいでしょう。
シャツは白が一般的に清潔感があって好感を持てますが、白でないといけない、ということはありません。色、柄がカジュアルになり過ぎず、さわやかな印象のものならブルー系、ストライプ等もよいでしょう。
ジャケットとパンツも無地のものでさわやかさが感じられるようなものがよいでしょう。
デザインもあまりに細身のものはフォーマルかカジュアルのどちらかに向くものが多いようです。かっこよく見せたいのはやまやまですが、「ビジネス」を忘れないようにしましょう。
また、上(ジャケット)下(パンツ)でそれぞれグレーと紺の組み合わせはフォーマルに近づいてしまいます。派手でないからよいだろうと単純に考えてはいけません。
対面講習では靴もしっかり見られているので、ビジネス用の靴、黒、紺系の靴下(白はビジネス向きではありません)を整えましょう。
【女性編】ビジネスマナー講習に理想的なオフィスカジュアル
女性の服装は色、柄、デザインの種類も多いので、選択基準が難しいかもしれませんね。基本は男性と同じように、ビジネススーツが理想的です。
色は紺や黒、グレー、ベージュが一般的かもしれませんが、明るい色で誰にも好感の持たれるさわやかさがあれば色は特に問われません。
スカートは丈が長いほど、またフレアーのボリュームが多いほどフォーマルかカジュアルのどちらかにふさわしいものになります。
またトップスも含めて柄があっても構いませんが、小さい目の柄がよいでしょう。模様が大きいほどこれもフォーマルかカジュアルのどちらかに向くものになります。
スカートのデザインはボックス型がお勧めです。立ち居振る舞いの所作がよりきれいに見える形です。動作等の実習を伴う講座なら、ボックス型やフレアーの控え目なAラインも適しています。
インナーはシャツタイプで襟がないといけないということはありません。カットソーでもよいでしょう。
お辞儀の練習をしたときに胸の中が見えるほど広く開いているもの、反対にタートルネックはカジュアルになってしまいますので、注意しましょう。
靴は黒が無難ですが、服に合わせた色でオフィスカジュアルにふさわしいデザインのものならよいでしょう。
オープントウやウェッジソールはカジュアルです。ハイヒール(ヒールが8㎝以上)やピンヒールはフォーマルにふさわしい靴です。
ベルト付きの場合、足の甲にあるのはビジネス向きですが、アンクルにあるのはフォーマルになります。
【男女別】身だしなみで注意すべきポイントとは?
【男性編】身だしなみのポイント
どんな職種でも清潔感は基本です。さわやかなビジネスパーソンの印象を目指しましょう。
まずは、どうすれば、すべての人に清潔感を感じてもらえるか、と自問自答してみてください。髪の整え方からつま先まで、自信がなければ下記に「ハイ」が付くかどうかチェックしてみましょう。
□髪は清潔に洗髪し、前髪が眉にかかるほど長過ぎない。
□全体に明るい表情を隠さないヘアースタイルにまとまっている。
□ひげは剃ってさっぱりしている。
□汗・口臭・体臭で不快感を与えないように対処している。
□スーツ・シャツに汚れ、しわ、しみ、ほつれ、肩にふけやほこりがない。
□ボタンが取れかかっていない。
□スーツ、ジャケットのポケットの雨蓋をきちんと整えている。
□ネクタイはビジネスにふさわしい色・柄で、結び目の緩みや歪みがない。
□爪は清潔で適度な長さに整えている。
□靴下は黒、紺系。スポーツタイプの白は避けている。
□ビジネス用の靴の汚れを落とし、きちんと磨いている。
□くたびれ感のない履き慣れた靴を準備している。
【女性編】身だしなみのポイント
女性もさわやかなビジネスパーソンの印象を目指すのは、男性と同じです。下記をチェックしてみましょう。
□髪は清潔に洗髪し、前髪が眉にかかるほど長過ぎない。
□全体に明るい表情を隠さないヘアースタイルにまとめている。
□肩より長い場合はまとめるか、アップにする。
その場合、上品なシュシュや留め具をつけている。(ゴムのままは不適)
□明るく健康的に見える自然なメイクをしている。
□汗・口臭・体臭で不快感を与えないように対処している。
□香りをつけるなら強い香水ではなく、オーデコロンやトワレ程度のものにしている。
□スーツ・シャツに汚れ、しわ、しみ、ほつれ、肩にふけやほこりがない。
□ボタンが取れかかっていない。
□スーツ、ジャケットのポケットの雨蓋をきちんと整えている。
□爪は清潔で適度な長さに整えている。
□ネイルは派手なデザインではなく、自然な色、ツヤがあるものにしている。
□ストッキングは肌色。伝線やダブりがないようにしている。タイツは履かない。
□ビジネス用のパンプス(ヒールは3~7㎝くらい)をきちんと磨いている。
まとめ
ご自身のワードローブと比べていかがだったでしょうか~堅苦しく考える必要はありませんが、「ビジネス」や「改まった場」というキーワードは忘れないようにしてください。
身だしなみは「無言の紹介状」と言われています。
あなたが何も話さなくても、服装や身だしなみは、その場にその服を選んで、そのような着方をしてきたあなたの見た目から、あなた自身のセンス、価値観、経済観念、社会性までも印象として相手に勝手に評価されるということです。
「明るく、さわやかに、感じよく!」がポイントです。
秘書検定筆記・面接試験指導歴30年以上、
秘書検定準1級面接審査員歴20年以上、
現在秘書検定実施運営委員
岸本隆子