秘書に向いているのは「〇〇な人?」あなたの適正は?

秘書に向いているのは、前向きに一つずつ努力できる人!

 こんなふうに思っていませんか~ 
・どんな人が秘書になるんだろう。
 私もなれるかなぁ~
・秘書ってかっこよく見えるけど
 本当のところはどうなの~
・秘書に転職したいけど
 どんなことに気を付けたらいいのかな~

スッキリお答えしましょう。

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〇秘書に求められる心構え(3つの資質)

明るさ
さわやかさ
判断のよさ

〇信頼される秘書に必要な能力(5つの要素)

機密を守る
能率よく行動する
人に対する思いやりがある
総合的な判断力に優れている
自己コントロールできる

〇まとめ

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秘書に求められる心構え(3つの資質)

秘書は一言でいうと、「上司を補佐する人」です。上司は、経営方針に沿って判断をしたり、具体的検討課題を考えたり、会社や事業を成長発展させる新しい方向性を模索する等、複雑な仕事を担っています。そのため、情報を比較検討し、考えるために集中する時間が必要です。

そこで、秘書が資料作成や雑務を担当することによって、上司に少しでも本来の仕事ができるように補佐すれば上司はとても助かります。そのような秘書に求められる心構えは挙げればきりがありませんが、求められる資質としてまとめると次の3つになります。一つずつ見ていきましょう。


明るさ

「常に前向きな気持ちで、自分の可能性を最大限に発揮しようという意志の強さを持つこと」

秘書の仕事は、まずは上司の意向に従って指示されたことを正確に迅速に丁寧に実行します。さらに、上司の「こうしてほしい、こうならいいのになぁ」という思いを先読みして、さりげなく行動できることが求められます。秘書自身がよいと思うやり方ではなく、上司がよいと思うやり方なので、自分の価値観とは違う場合もあります。気を利かせたつもりでも先読み方を間違って、上司に迷惑をかけてしまうこともあります。

誰にも間違いはあります。
失敗したときは素直に反省し、いつまでも落ち込んでないで、同じ失敗を繰り返さないための対策を考えたり、注意事項をまとめたりして、自己成長につなげることができる人が求められる、ということです。
ただ、ニコニコして座っているだけでは秘書は務まりません。

あなたは、どんな仕事も上司に役立つことを意識して、諦めず最後まできちんと取り組めますか~
少しでも仕事能力が向上するように、常に自己啓発、自己研鑽に取り組んでいますか~
どんなに落ち込んでいても、また努力しようという気持ちを忘れずにいますか~

さわやかさ

「常に周囲の人々にいかに良い印象を与えながら自己表現できるかを考えること」

上司のところには多くのお客様が来られます。お客様が最初に出会うのは、秘書です。受付で挨拶したり、ご案内したり、顔見知りの取引先社長なら、たまにお土産をくださることもあります。電話応対で第一声を交わすのも秘書です。

その最初の印象が感じ悪ければ、どうなるでしょう。秘書個人の印象ばかりではなく、上司の印象さらには会社の印象まで悪くなってしまいます。印象とは評価されたイメージです。お客様がガッカリすれば、会社の評判を下げることになってしまいます。常にどのような相手にも「感じがよい」と思われるような上級のマナーが秘書には求められます。

あなたは、清潔感のある身だしなみや美しい立ち居振る舞いを常に心がけていますか~
指先にまで神経を行き渡らせて、モノの扱いを丁寧にしていますか~
周りへの目配り、気配りを心掛けていますか~
丁寧な言葉遣いに自信がありますか~


判断のよさ

「常に成功を目指す行動力を発揮し、適切な活動につなげる力を持つこと」

秘書の主な仕事の一つに上司のスケジュール管理があります。上司が時間を有効に使えるように、面談や会議、訪問、出張等さまざまなスケジュールを管理しなければなりません。テキパキ動き、資料作成や各方面へのメール連絡、文書作成、郵便業務、各種手配…等、必要な準備をもれなく実施します。

当日は、上司がスムーズに動けるように補佐することはもちろん、事後には必要な処理、清算や資料のまとめ、お礼状の作成等、細かい仕事がたくさんあります。それらを間違いなく実施していくための判断力、行動力、記憶力等も必要です。

あなたはお客様の顔と名前を覚えることが得意ですか~
苦手な仕事を後回しにして慌てることはありませんか~
予定に変更は付きものですが、変更にすぐに対応できますか~
予想外の出来事にも、慌てず対処できる自信がありますか~
スケジューリングやタスクの管理が得意ですか~
整理整頓がきちんとできていますか~


信頼される秘書に必要な能力(5つの要素)

秘書は上司との信頼関係がないと安心して仕事を任せてもらえません。
信頼されるために必要な要素は次の5つが基本です。


機密を守る

「秘書」の原型は江戸時代の「右筆(ゆうひつ)」と言われています。右筆とは、文書や記録の作成を司る武家の職名です。秘密の書を扱う人だから「秘書」なのです。書類だけでなく、秘書は経営者層の近くにいるため、重要事項を見たり聞いたりにすることも多々あります。仕事上知り得た情報を得意気にペラペラしゃべるような人では困ります。その機密性をしっかり理解し、口が堅いことが求められます。

能率よく行動する

お客様を第一に考える「顧客意識」、人それぞれの違いを認め、お互いに尊重し、皆と協力しようとする「協調意識」、計画的に仕事を処理するための「時間意識」、ムリ・ムダ・ムラをなくして効率を考える「コスト意識」、より早く、きれいに、安く、楽しく、安全にするにはどうすればよいかを常に考える「改善意識」等、仕事を能率よく実施するために必要な意識を持ち、実行できることが求められます。

人に対する思いやりがある

秘書は、上司を取り巻く人間関係がよりよく築かれるように努力しなければなりません。例えば、取引先の重要なお客様、上司の上役、上司の部下、所属団体の幹部等と上司をスムーズにつなぐ橋渡しの役割を担うのが秘書です。人をサポートすることが好きで思いやりと感謝の気持ちを持ち、それらを感じよく表現できることが求められます。だから、人とのコミュニケーションや調整能力が優れている人が求められます。

総合的な判断力に優れている

判断力については先にも述べましたが、秘書は組織全体の立場に立って仕事をする能力に優れていることが求められます。自身の価値観を優先するのではなく、上司の立場を考えて行動することが重要だからです。だから、上司より秘書が目立つことは避けるようにしなければなりません。

自己コントロールできる

自分の手柄をアピールしたり、自分の欲求を前面に出す等、出過ぎないこと。自分に甘く人に厳しいような人では到底秘書は務まりません。仕事においてはもちろんのこと、できればプライベートでも自律性が求められます。お酒に飲まれたり、羽目をはずし過ぎないように注意すること。表裏のある人と思われるような行動は慎んだ方がよいでしょう。

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まとめ

人は、「私は~に向いている、向いてない」と、よく言います。それは、ただの好き嫌いだけかもしれません。仕事がうまくいって褒められでもすれば、「向いている」と思うし、失敗すれば、「やっぱり私には向いてないんだ」と言い訳したくなります。
しかし、「好きこそものの上手なれ」とも言うので、好きに越したことはありません。

今日は、あえて「秘書に向いている人」、「秘書の適正」という表現をしてみました。
そして、秘書の資質、必要な能力について述べてきました。
いかがでしたでしょうか。あなたにも思い当たるところがありましたでしょうか。

秘書も一ビジネスパーソンですので、社会人に必要な資質、必要な能力と異なっている訳ではありません。
さらに高度に洗練された資質や能力が求められると私は思います。

だから、秘書になりたい方は意識して目指せば、諦めない限りきっとチャンスは訪れるでしょう。そして、努力すれば、上司や会社から認められて「あ~私って秘書に向いてるわ~」と思うことができると思います。私も秘書時代に頑張って仕事を覚え、そう感じることができました。ただし、大きな失敗をしたときは、情けなくて「やっぱり、向いてない・・・」と思ったものでした。

一つ一つ努力していくことが大切ですね。

秘書検定筆記・面接試験指導歴30年以上、
秘書検定準1級面接審査員歴20年以上、
現在秘書検定実施運営委員 
岸本隆子